当サイトの記事は編集部が観光庁・日本政府観光局(JNTO)など公的機関の公開情報を調べて独自に執筆しています。記事内に資格講座・オンライン英会話への案内(広告)を含みます。
地域通訳案内士に興味はあるけれど、募集がどこに出ているのか分からない。
そんなふうに検索を重ねて、なかなか目当ての情報にたどり着けない方も多いですよね。
結論から言うと、地域通訳案内士の募集は全国で一つの窓口があるわけではなく、地域ごとの自治体が行っています。
この記事では、募集を見つける3つのルートと、研修の流れ、応募前に準備しておきたい語学力をお伝えします。
地域通訳案内士の募集はどこで見つかる?
募集は、制度を導入している地域の自治体ごとに行われています。
観光庁も「募集時期・方法等は地域ごとに異なるので、各自治体に問い合わせて」と案内しています。
『国の資格なら、国のサイトに募集がまとまっているのでは』と思いますよね。
実は、地域通訳案内士は自治体が研修を行って育てる資格なので、募集も自治体ごとなんです。
そもそも地域通訳案内士とは、特定の地域の歴史・地理・文化などに詳しい人が、自治体の研修を受けて登録を受けた人のことです。
全国通訳案内士との違いは地域通訳案内士とは何かの解説でくわしく比べています。
観光庁の資料では、令和8年4月1日時点で43地域が制度を導入していて、育成人数は4,260名です。
導入地域の例として、札幌市・福島県・東京都・金沢市・京都市・奈良県・広島県・九州地域・沖縄県・山梨県・飛騨地域・高野・熊野地域などが挙がっています。
この記事では、募集を探すルートを次の3つに分けて考えます。
| ルート | 何が分かるか | 向いている人 |
|---|---|---|
| 観光庁の導入地域一覧 | 制度を導入している地域 | どの地域に募集がありうるか知りたい人 |
| 自治体の観光担当課 | 募集時期・条件・言語・研修の内容 | 応募したい地域が決まっている人 |
| 自治体の広報 | 募集が始まったという告知 | 地元の募集を見逃したくない人 |
3つのルートで募集を探す手順
「一覧で地域を確かめる」「観光担当課で条件を聞く」「広報で募集開始を待つ」の順に進めると、取りこぼしが減ります。
ここが大事なところです。
募集の探し方は、思いつきで検索するより、順番を決めて進めた方が早く見つかります。
- 観光庁の地域通訳案内士導入地域のPDFを開き、住んでいる地域や案内したい地域が入っているかを確かめる
- 入っていれば、その自治体のウェブサイトで観光を担当する課のページを探す
- 地域通訳案内士のページがあれば、募集時期・応募条件・言語・研修の日程を読む
- ページが見つからない、または情報が古いときは、観光担当課に電話かメールで次の募集予定を聞く
- 自治体の広報紙や新着情報を定期的に見て、募集の開始を見逃さないようにする

ルート1 観光庁の導入地域一覧から始める
まずは観光庁の地域通訳案内士導入地域のPDFを見てみてください。
ここに載っていない地域では、今のところ地域通訳案内士の募集はないと考えられます。
制度がない地域で地域通訳案内士が生まれるには、自治体が「地域通訳案内士育成等計画」を定め、観光庁長官の同意を受ける必要があります。
観光庁の地域通訳案内士になるにはのページにも、この流れが書かれています。
ルート2 自治体の観光担当課に確かめる
一覧で地域が見つかったら、次はその自治体の観光担当課です。
募集の条件や研修の内容は、地域ごとの計画で決められているからです。
例えばこんな聞き方をすると、必要な情報がまとめて手に入ります。
「地域通訳案内士の次の募集はいつごろの予定でしょうか」
「募集している言語と、応募のときに外国語の力をどう確かめるかを教えてください」
電話の前に、聞きたいことをメモにまとめておくと話がスムーズです。
次の表を、そのまま問い合わせのメモとして使ってみてください。
| 聞くこと | 聞く理由 |
|---|---|
| 次の募集の時期 | 準備に使える期間が分かる |
| 募集している言語 | 自分の言語で応募できるかが分かる |
| 外国語の力の確かめ方 | 応募までに何を準備するかが決まる |
| 研修の日程と回数 | 仕事や家庭と両立できるかが分かる |
| 住所や活動の条件 | 自分が応募の対象になるかが分かる |
| 登録後の研修や情報交換の場 | 登録したあとの学び方が見える |
担当の方も、具体的に聞かれた方が答えやすいものです。
「とりあえず資格について知りたい」より、「次の募集と言語を知りたい」と伝えた方が早く必要な情報にたどり着けます。
ルート3 自治体の広報で募集開始を待つ
『問い合わせたら、今年は募集がないと言われた』ということもあるはずです。
募集の時期は地域ごとに違い、毎年あるとも限りません。
ですから、気になる地域の新着情報や広報紙を、月に1回ほど見る習慣をつけておくと安心です。
過去の年度の募集ページを見て、締め切りや条件を今年も同じだと思い込んでしまうこと。
条件は募集ごとに変わることがあるので、応募の前に最新の案内で確かめておきましょう。
募集から登録までの研修の流れ
応募が通ると自治体の研修を受け、修了すると地域通訳案内士として登録を受けて登録証が交付されます。
研修について、観光庁の基本的な指針では次のように書かれています。
地域の歴史・地理・文化・自然などの知識と、通訳案内の実務やコミュニケーションの技術を身につける研修です。
求める外国語の水準、研修の内容と時間数、募集時期は、各地域の計画に書かれます。
同じ地域通訳案内士でも、地域によって中身がかなり違うことがあるんです。
| 段階 | すること | 確かめる場所 |
|---|---|---|
| 募集 | 応募条件と言語を読んで応募する | 自治体の募集要項 |
| 選考 | 外国語の力などを確かめる地域もある | 自治体の募集要項 |
| 研修 | 地域の知識と通訳案内の実務を学ぶ | 研修の案内 |
| 登録 | 研修を終えて地域通訳案内士として登録 | 自治体の案内 |
| 活動 | 登録証を受け取り、登録した地域の中で案内する | 自治体の案内 |
研修に参加する前に用意しておくこと
研修では、地域の知識を外国語で伝える練習をする場面が出てきます。
その前に、地元の名所について日本語で説明できるようにしておくと、外国語に置き換える練習に集中できます。
例えば、地元の城なら「いつごろ、誰が、何のために建てたか」を日本語で3文にまとめてみてください。
日本語で言えないことは、外国語でも言えないんです。
- 研修の日程をカレンダーに入れ、仕事や家庭の予定を調整する
- 地元の名所を5か所選び、日本語で3文ずつ説明を書く
- その説明を外国語に直して声に出して読む
- 分からない言葉を書き出して、研修で質問できるようにする
登録したあとに活動できる範囲
地域通訳案内士が業務を行うのは、登録を受けた地域の中です。
全国で案内したい場合は、全国通訳案内士の試験と登録が別に必要になります。
研修を受けたあとの学び
地域通訳案内士には、法律上の定期研修の義務はありません。
ただ、自治体が自主的に定期研修を行うことが望ましいとされていて、地域によっては用意されています。
全国通訳案内士には5年ごとの通訳案内研修の受講義務があります。
国家試験の資格については全国通訳案内士とは何かの解説で確かめられます。
応募前に準備しておきたい語学力の確認表
指針で望ましいとされるのは「外国語でのコミュニケーションに支障のない水準」です。
読む力より、話して伝える力を先に確かめておくのがおすすめです。
『応募条件の語学力に届いているか不安』という方もいますよね。
求める水準は地域ごとに違いますが、指針では「社会生活で求められる外国語を十分理解し、使用することができる」水準が望ましいとされています。
次の確認表で、今の自分の位置を確かめてみてください。

| 場面 | 確かめ方 | できていれば |
|---|---|---|
| 名所の説明 | 地元の名所を外国語で3文で説明して録音する | 聞き直して意味が通じる |
| 質問への答え | 「なぜ有名なの?」と聞かれたつもりで答える | 理由を1〜2文で言える |
| ツアー中の連絡 | 集合時間と場所を外国語で伝える | 数字と場所を言い間違えない |
| 食事の場面 | 苦手な食べ物を聞き取る練習をする | 聞き返して確かめられる |
| 言い直し | 通じなかった説明を別の言い方で言う | 簡単な言葉に言い換えられる |
例えば、駅前で旅行者に「この寺はいつごろ建てられたの?」と聞かれた場面を考えてみましょう。
細かい年号が出てこなくても、「とても古い時代からある寺で、地元の人が大切にしてきた場所です」と言えれば会話は続きます。
もう一つ、集合の場面も練習しておきましょう。
「お土産店に寄るので、15分後にこの門の前に戻ってきてください」という連絡は、ツアー中に何度も出てきます。
数字と場所を間違えずに言えるかは、案内の安心感に直結します。
一人で準備するか、講座や英会話レッスンを使うか
語学の準備は、独学でも進められます。
名所の説明を録音して聞き直すだけでも、どこで詰まるかがよく分かります。
一方で、次のような場面では講座や英会話レッスンが役に立ちます。
- 外国語で話す相手が周りにいない
- 自分の説明が自然かどうか、誰かに直してほしい
- 仕事や家事で、練習の時間が限られている
- 全国通訳案内士の試験も視野に入れていて、何から始めるか決められない
話す練習の相手を探しているなら、オンライン英会話の使い方が参考になります。
試験も含めて学び方を比べたい方は、講座の選び方を見てみてください。
通訳案内士ドットコム
独学に不安があるなら、講座やオンライン英会話を比べてみませんか
和文外国語訳の添削や口述試験の練習相手など、独学では用意しにくい部分だけでも講座やオンライン英会話を使うと準備が進めやすくなります。学び方の比べ方と、資料請求で講座を選ぶ時のチェックポイントをまとめました。
講座の選び方通訳案内士の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。講座の内容・料金・受講期間は各講座の公式案内でご確認ください。
自分が案内の仕事に向いているかも気になる方は、通訳案内士に向いている人もあわせて読んでみてください。
地域通訳案内士の募集についてよくある相談
よくある相談は「語学がまだ不安でも目指せるか」「複数の地域を案内したいときの資格」「同行通訳に資格は必要か」の3つです。
質問サイトでよく見かける相談を、要約してお答えしますね。
相談1「中国語がまだ中級くらい。ガイドを目指して大丈夫?」
語学がまだ途中でも、目指すこと自体はできます。
地域通訳案内士の場合、どの言語でどのくらいの力を求めるかは地域ごとの計画で決まります。
まずは、中国語で募集している地域があるかを確かめるところから始めましょう。
そのうえで、上の確認表で話す力を少しずつ伸ばしていくのが近道です。
全国通訳案内士の試験も考えるなら、中国語には免除になる検定があります。
中国語検定試験1級やHSK6級180点以上などで、外国語の筆記が免除されます。
今の力から一段ずつ目標を置くと、勉強の手応えも感じやすくなりますよ。
相談2「いくつもの県をまわって旅行者を案内したい。どの資格がいい?」
地域通訳案内士が業務を行うのは、登録を受けた地域の中です。
複数の県をまわるツアーで「全国通訳案内士」と名乗って案内したいなら、全国通訳案内士の方が合っています。
相談3「通訳として旅行に同行するだけなら、資格はいらない?」
2018年の法改正で、資格がない人も報酬を受けて通訳案内ができるようになりました。
ただし、資格がない人は「全国通訳案内士」「地域通訳案内士」やそれに似た名前を使えません。
資格は、知識と力があることを名前で示すためのものと考えると分かりやすいですよ。
- 応募したい地域が観光庁の導入地域一覧に入っている
- 募集している言語に自分の言語が入っている
- 研修の日程に参加できる見通しが立っている
- 名所の説明を外国語で話す練習を始めている
通訳案内士全体の仕組みは、通訳案内士とは何かの解説で確かめられます。
よくある質問
地域通訳案内士の募集は毎年ありますか?
募集時期や方法は地域ごとに違い、毎年あるとは限りません。気になる地域の観光担当課に次の募集予定を聞いておくと確実です。
住んでいない地域の募集に応募できますか?
応募条件は地域ごとの募集要項で決まります。住所や活動の条件があるかどうかを、募集要項で確かめてください。
地域通訳案内士の募集で、語学の資格は求められますか?
求める外国語の水準は、各地域の計画に書かれています。資格の点数で確かめる地域もあれば別の方法の地域もあるので、募集要項を読んでみてください。
地域通訳案内士に応募するのに、年齢の制限はありますか?
応募条件は地域ごとの募集要項で決まります。年齢や住所などの条件があるかは、その自治体の募集要項で確かめてください。
募集が見つからない地域では、どうすればいいですか?
その地域が制度を導入していない可能性があります。近くの導入地域を探すか、全国通訳案内士の試験を目指す方法があります。
まとめ
- 地域通訳案内士の募集は、制度を導入した地域の自治体ごとに行われている
- 導入地域一覧、観光担当課、広報の3ルートの順に探すと見つけやすい
- 研修では地域の知識と通訳案内の実務を学び、修了すると登録を受ける
- 応募前は、名所を外国語で説明して録音するなど話す力を確かめておく





コメント