通訳案内士を目指す人のオンライン英会話の使い方|口述試験に向けた練習

通訳案内士を目指す人のオンライン英会話の使い方を表したアイキャッチ

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通訳案内士を目指していて、英会話のレッスンを試験対策に使えないかと考えている方もいますよね。

結論から言うと、オンライン英会話は「ただ話す場」ではなく、口述試験の2題を練習する場として使うと効果が変わります。

この記事では、25分のレッスンの割り振り方と、講師へのお願いの仕方、題材の用意の仕方をお伝えします。

目次

通訳案内士の英会話練習は、口述試験の形に合わせる

先に結論

口述試験は10分程度で、外国語訳と質疑、プレゼンテーションの2題です。
英会話のレッスンも、この2題の形に合わせて練習すると無駄がありません。

『英会話に通えば口述は何とかなるだろう』と考える方は多いはずです。
ただ、フリートークだけでは試験の形に慣れないまま本番を迎えることも。

観光庁のガイドラインでは、口述試験は次の2題で行われます。

題内容練習で意識したいこと
1題目試験委員が読み上げる日本語を外国語に訳し、関連した質疑を行う聞いた日本語をメモし、短い外国語にまとめる
2題目提示される3つのテーマから1つを選び、外国語で説明して質疑応答する短い準備で話し始め、質問に答え続ける

1題目の読み上げは、メモを取ってよいとされています。
2題目はプレゼンテーション問題と呼ばれ、選んだテーマを説明した後に試験委員と質疑応答をします。

評価される5つの項目

評価項目は、プレゼンテーション、コミュニケーション、文法及び語彙、発音及び発声、ホスピタリティの5つです。
合格基準点は原則7割とされています。

ここで注目したいのが、コミュニケーションとホスピタリティです。
臨機応変な対応力や会話を続ける意欲、全国通訳案内士としての適切な受け答えも見られるんです。

英会話レッスンが合う理由

人から質問されて答える経験は、一人の練習では積めません。
英会話の講師は、この「質問してくれる相手」として役に立ちます。

フリートークと試験の練習はここが違う

同じ25分でも、使い方で練習の中身はかなり変わります。
違いを並べると、次のようになります。

試験を意識したレッスン
  • 題材を決めてから話し始める
  • 説明の時間を計る
  • 講師に質問役を頼む
  • 言えなかった表現を記録する
何となくのフリートーク
  • 話題がその場で決まる
  • 話す長さがばらばらになる
  • 講師の話を聞く時間が長くなる
  • 何が言えなかったか残らない

口述試験そのものの流れは二次試験(口述試験)の解説でまとめています。

時期によってレッスンの中身を変える

英会話のレッスンは、試験までの時期によって重点を変えると続けやすくなります。
2026年度の日程に当てはめると、次のような考え方ができます。

時期レッスンの重点目安の使い方
筆記試験(8月16日)まで話すことに慣れる題材を少しずつ増やし、説明に慣れる
筆記の結果通知(9月25日予定)まで題材の幅を広げる地理や歴史の題材を外国語で話す
口述試験(11月29日)まで本番の形で通す毎回説明と質疑、訳す練習を入れる

筆記の勉強が忙しい時期は、週1回でも話す機会を残しておくのがおすすめです。
筆記で覚えた地理や歴史を、そのまま口述の題材に使えるのもうれしいところですよね。

翌年度に受ける方は、日程が毎年JNTOの施行要領で公表されるので、そこに合わせて組み直してください。

オンライン英会話の25分をどう割り振る?

先に結論

25分を「ウォームアップ・題材の説明・講師からの質問・言い直し」の4つに分けると、毎回のレッスンが口述の通し練習になります。

オンライン英会話の多くは、1回が25分前後です。
何となく話し始めると、気づけば雑談で終わってしまうこともありますよね。

そこで、編集部では次のような割り振りをおすすめしています。

時間の目安パートやること口述のどこにつながるか
最初の3分ウォームアップあいさつと今日の練習内容を伝える入室時の受け答え
次の7分題材の説明用意した観光地や文化を2分ほどで説明するプレゼンテーション
次の10分講師からの質問説明への質問や、日本語を訳す練習をしてもらう質疑・外国語訳
最後の5分言い直し詰まった表現を講師と一緒に言い直す文法及び語彙

時間はあくまで目安です。
大事なのは、毎回「説明して質問に答える」流れを一度は通すことなんです。

最初の数回は、割り振りどおりにいかなくても大丈夫です。
講師との会話に慣れてきたら、少しずつ時間を計る練習に切り替えていきましょう。

オンライン英会話の25分をウォームアップ・題材の説明・講師からの質問・言い直しに分けた図解

外国語訳の練習をレッスンに入れるコツ

1題目の外国語訳は、聞いた日本語をその場で訳す形です。
レッスンでは、自分で用意した日本語の短い文を3つほど持っていくと練習しやすくなります。

例えば「この神社は、商売の神様として知られています」のような観光案内の一文で十分です。
画面に表示して自分で訳し、講師に自然な言い方かを確かめてもらいましょう。

訳した後に、講師からその内容について1つ質問してもらうと、試験の流れに近づきます。
訳したら関連した質問に答える、という2つをセットにしておくのがコツなんです。

ウォームアップは試験の入り方の練習

最初の3分は、ただの世間話ではもったいないです。
自己紹介や今日の目的を、落ち着いた声で伝える練習にしてみてください。

題材の説明は時間を計る

説明は、スマホのタイマーで2分ほどを計って話してみましょう。
長く話しすぎると、質問に答える時間がなくなります。

講師からの質問は「想定外」が大事

講師には、自分で用意していない質問をしてもらうのがポイントです。
答えに詰まった時に、言い換えて話を続ける練習になります。

言い直しはノートに残す

言えなかった表現は、レッスン後すぐにノートへ書き足します。
次のレッスンで同じ題材をもう一度話すと、言えるようになった実感が持てますよ。

練習の題材はどう用意する?

先に結論

題材は、試験の出題の考え方に沿って「外国人観光旅客の関心が強い日本の事柄」から選びます。
1つの題材を日本語3文、外国語3文にまとめてから話すと準備が楽です。

『何を話せばいいのか、題材を考えるだけで時間がかかる』という声もよく聞きます。

口述試験の題材は、日本の観光地等に関連する地理・歴史・産業・経済・政治・文化の主要な事柄のうち、外国人観光旅客の関心の強いものとされています。
つまり、観光地と日本の文化を幅広く説明できるようにしておくのが近道です。

題材は、筆記の勉強で出会ったものから拾うと無駄がありません。
日本地理で覚えた観光地や、日本歴史で覚えた出来事を、そのまま話す題材にしてみてください。

題材リストを作る時の観点
  • 有名な観光地とその見どころを選ぶ
  • 季節の行事や祭りを選ぶ
  • 食文化や日常の習慣を選ぶ
  • 日本の歴史の大きな出来事を選ぶ
  • 交通や旅行のマナーを選ぶ

1週間の練習メニューの例

題材が決まったら、レッスンの予定に割り当てていきます。
例えば週3回レッスンを受ける方なら、次のような回し方ができます。

曜日の例レッスンの中身自分でやること
1回目新しい題材を2つ説明する前日に日本語3文と外国語3文を書く
2回目1回目の題材をもう一度話し、質問を多めにもらう言えなかった表現を調べる
3回目日本語の文を講師に渡し、訳す練習をする訳した文を録音して聞き直す

3回目の訳す練習は、自分で日本語の短い文を用意して、講師に読み上げてもらう形でも構いません。
講師が日本語を話せない場合は、画面に日本語の文を見せて自分で訳す形にします。

題材を3文にまとめる手順

いきなり外国語で話そうとすると、言いたいことが散らばりがちです。
先に日本語で3文にまとめておくと、外国語にした時も話の筋がぶれません。

題材を話せる形にする流れ
  1. 題材を1つ選ぶ
  2. 日本語で「何か」「なぜ有名か」「どう楽しむか」を1文ずつ書く
  3. 3文をそれぞれ外国語にする
  4. 声に出して2分以内に収まるか計る
  5. レッスンで話して質問をもらう

例えば花見なら、「春に桜の下で食事を楽しむ行事です」「桜が咲く期間が短いので、多くの人が出かけます」「混む場所では朝早く行くのがおすすめです」のような3文です。
これを外国語にして、講師から「なぜ桜が特別なのか」などを聞いてもらいます。

外国語での説明の鍛え方は英語の勉強法でも詳しく紹介しています。

講師へのお願いの仕方と、DMM英会話の使い方の例

先に結論

レッスンの最初に「試験の練習をしたい」と伝えるだけで、講師は質問役になってくれます。
試験専用のコースがなくても、使い方しだいで口述の練習になります。

『講師に何て頼めばいいの?』と迷う方もいますよね。
最初のひと言は、こんな形で十分です。

「I’m preparing for an interview test as a tour guide. Could you ask me questions after my explanation?」
「Of course. What topic would you like to talk about today?」

途中で「もっと難しい質問をしてほしい」と伝えたい時は、こう言ってみてください。

「Could you ask me a more difficult question, like a tourist would?」
「Sure. Why do people take off their shoes at home in Japan?」

たとえばDMM英会話の場合

たとえばDMM英会話は、24時間いつでもレッスンできると案内しているオンライン英会話です。
1回のレッスンは25分なので、上の割り振り表をそのまま当てはめられます。

講師は世界各国にいて、日本人講師もいます。
基礎固めや学習相談を日本語でできるので、最初のうちは日本人講師に練習の進め方を相談するのも一つの方法です。

1万以上の無料教材が追加料金なしで使え、入会金や教材費は不要で月額料金だけの仕組みです。
題材の説明に入る前に、教材で表現のストックを増やす使い方もできます。

確かめておきたいこと

DMM英会話に通訳案内士試験専用のコースがあるわけではありません。
口述の題材は自分で用意する前提で使ってください。
無料登録から始められますが、無料体験の内容や期間は時期で変わるのでDMM英会話の公式サイトで確かめましょう。

講師の選び方は練習の段階で変える

講師を毎回同じにするか、変えるかでも迷いますよね。
練習の段階ごとに、選び方の考え方を表にしました。

練習の段階講師の選び方ねらい
始めたばかり日本人講師や同じ講師進め方を相談し、話すことに慣れる
題材が増えてきた同じ講師を続ける前回の続きから質問をもらう
口述が近いいろいろな講師初めての相手の質問に答える

本番の試験委員は初対面の相手です。
口述が近づいたら、あえて初めての講師を選んで、緊張した中で話す練習をしておきましょう。

自宅でオンライン英会話を使って観光地の説明を練習するイメージ写真

レッスン後の振り返りシート

レッスンを受けっぱなしにすると、同じところで何度もつまずいてしまいます。
終わった直後の数分で、次の表のように書き残しておくと次の回に生かせます。

書く項目書き方の例
今日の題材花見
言えなかった表現「場所取り」を何と言うか
講師に教わった言い方講師が言い換えた表現をそのまま書く
答えに詰まった質問なぜ桜が特別なのか
次回やること同じ題材をもう一度、質問を多めにもらう

この表がたまっていくと、自分だけの口述対策ノートになりますよ。

英語以外の言語で受ける方は

全国通訳案内士試験の外国語は10言語あり、英語以外の言語ではオンライン英会話のような練習先が見つけにくいこともあります。
その場合は、その言語の口述対策を扱う講座や、その言語を話す人との言語交換、オンラインで個人レッスンを探す方法が考えられます。
探す時も、上の25分の割り振りと題材リストはそのまま使えます。

英会話と試験対策でよくある相談

先に結論

英会話を試験対策に使う時の悩みは、「今の英語力で足りるか」「通信講座やオンラインで学べるか」「口述の質疑にどう備えるか」に集まっています。

知恵袋で多く読まれている相談を要約して、編集部の考え方をお伝えします。

英検準1級くらいの高校生でも目指せる?

通訳案内士に興味を持ち始めた高校生が、今の英語力で目指せるかを聞いている相談です。

全国通訳案内士試験は、年齢や学歴、国籍に関係なく誰でも受験できます。
英語の筆記は英検1級で免除になるので、まず英検1級を目標にするのも一つの道です。

高校生のうちは、学校の英語の授業で習った表現を使って、地元の名所を説明するだけでも立派な練習です。
日本地理や日本歴史の筆記の勉強とも重なるので、一石二鳥になりますよ。

話す練習を早くから積んでおくと、口述試験の準備が楽になります。
英会話のレッスンで、身近な観光地を英語で説明するところから始めてみてください。

通訳案内士の勉強はオンラインや通信でもできる?

通信教育講座やオンラインで学べる講座があるかを知りたい、という相談です。

通信講座やオンライン講座はあります。
筆記は講座や独学で進め、口述の話す練習はオンライン英会話で補う組み合わせもできます。

講座の比べ方は通訳案内士の講座・予備校の選び方でまとめています。

英語の筆記が免除になる人も英会話は要る?

英語の筆記をTOEICなどで免除にしようとしている方からの相談も読まれています。

筆記が免除になっても、口述試験は免除になりません。
筆記試験に合格した人だけでなく、筆記を免除された人も口述試験を受けます。

TOEICで免除になるのは公開テストのListening & Readingで900点以上などで、IPテストは対象外です。
得点の有効期間もあるので、免除制度の一覧で確かめておきましょう。

口述の質疑にどう備えればいい?

二次試験の質疑で、どのような受け答えをすればいいか悩んでいるという相談もあります。

質疑では、全国通訳案内士として適切な受け答えができるかも評価されます。
英会話のレッスンで、講師に旅行者役をしてもらい、困った場面を想定した質問をしてもらうと練習になります。

「What should I do if I lose my way during the tour?」
「Please stay where you are and call me. I will come to you right away.」

質疑の練習でお願いしたい場面
  • 旅行者からの予定変更の相談
  • 観光地での決まりごとについての質問
  • 忘れ物をした時の相談
  • 天候でツアーが変わる時の説明

独学で進めるか、講座や英会話レッスンを使うか

口述の練習は、録音して聞き直すだけでも一歩進みます。
独学でも、題材リストと録音の積み重ねで準備は進められます。

それでも、次のような場面では英会話レッスンや講座が役立ちます。

  • 口述試験で話す相手がいない
  • 和文外国語訳を誰かに添削してほしい
  • 勉強時間が限られていて、決まった時間に練習したい
  • 何から始めればいいか決められない

英会話は話す相手、講座は添削やカリキュラムが得意です。
自分の足りない部分に合わせて、組み合わせて使ってみてください。

通訳案内士ドットコム

独学に不安があるなら、講座やオンライン英会話を比べてみませんか

和文外国語訳の添削や口述試験の練習相手など、独学では用意しにくい部分だけでも講座やオンライン英会話を使うと準備が進めやすくなります。学び方の比べ方と、資料請求で講座を選ぶ時のチェックポイントをまとめました。

講座の選び方通訳案内士の講座の選び方を見る

当サイト内の解説ページに移動します。講座の内容・料金・受講期間は各講座の公式案内でご確認ください。

口述までの週ごとの練習メニューは二次試験対策の練習方法で紹介しています。

よくある質問

通訳案内士を目指すなら、英会話はいつから始めればいいですか?

筆記の勉強と並行して、早めに始めておくと口述の準備が楽になります。2026年度は筆記試験の結果通知から口述試験まで約2か月でした。この期間だけで話す力を伸ばすのは大変なので、筆記の前から少しずつ話しておくと安心です。

フリートークだけでも口述の練習になりますか?

話すことに慣れる意味はあります。ただ、口述試験は外国語訳と質疑、プレゼンテーションという決まった形があるので、題材を用意して説明と質疑を通す練習を入れてみてください。

講師が試験のことを知らなくても大丈夫ですか?

大丈夫です。講師には「説明を聞いて質問してほしい」とお願いするだけで十分です。試験の形はこちらで用意して、講師には質問役をしてもらいましょう。

1回のレッスンで題材はいくつ話せばいいですか?

25分なら、説明と質疑を通すのは1〜2題材が目安です。数を増やすより、同じ題材を質問を変えて何度か話す方が、答える力が伸びやすくなります。

通訳案内士の英会話練習は日本人講師と外国人講師のどちらがいいですか?

進め方を相談したい段階では日本人講師、本番に近い質疑を練習したい段階では外国人講師と、目的で使い分ける方法があります。

まとめ

この記事の要点
  • 英会話の練習は口述試験の2題の形に合わせる
  • 25分をウォームアップ・題材の説明・講師からの質問・言い直しに割り振る
  • 題材は外国人観光旅客の関心が強い日本の事柄から選ぶ
  • 講師には最初に試験の練習をしたいと伝えて質問役を頼む
  • 英語以外の言語は講座や言語交換で練習相手を探す
通訳案内士ドットコム

通訳案内士ドットコム 編集部

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