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『通訳案内士の日本地理って、どこまで覚えればいいの?範囲が広すぎて手が止まる』という方も多いですよね。
結論から言うと、通訳案内士の日本地理は「外国人旅行者が多く訪れる、または評価が高い観光資源」が出題の中心です。地名を片っ端から覚えるより、観光地を地図に書き込みながら覚えるほうが近道なんです。
この記事を読むと、出題の考え方と、今日から手を動かせる覚え方の手順が分かります。
通訳案内士の日本地理はどんな試験?
日本地理は筆記試験5科目の1つで、30分・30問程度のマークシート方式です。100点満点で、合格基準点は原則70点です。
まずは試験の形を押さえておきましょう。2026年度の施行要領と観光庁のガイドラインにもとづく内容です。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 30分(2026年度は13時40分〜14時10分) |
| 問題数 | 30問程度 |
| 満点と合格基準点 | 100点満点・原則70点 |
| 形式 | マークシート方式(多肢選択式) |
| 特徴 | 地図や写真を使った問題も含む |
30分で30問程度なので、1問あたり約1分のペースです。考え込む時間はあまりないので、「見たら分かる」状態まで覚えておくことが大事になります。
筆記5科目の全体像は筆記試験(1次試験)の記事でまとめています。通訳案内士という仕事の全体像から知りたい方は通訳案内士とは?の記事もどうぞ。
合否は科目ごとに決まる
筆記試験は合計点ではなく、科目ごとに合格基準点に届いたかで判定されます。外国語がどれだけ得意でも、日本地理が基準点に届かなければ口述試験に進めません。
『英語さえできれば何とかなる』と思っていると、ここでつまずくことも。地理は「落とせない科目」として計画に入れておきましょう。
出題の考え方は「外国人旅行者が訪れる場所」
出題は、外国人観光旅客が多く訪れている、または評価が高い観光資源に関わる主要な事柄が対象です。日本と世界との関わりも含まれます。
ガイドラインでは、地理と歴史は「外国人観光旅客の関心の強いものについての基礎的な知識」を問うとされています。つまり、学校の地理のように産業や気候をまんべんなく覚える試験とは、少し向きが違うんです。
この考え方を、勉強の時に自分に投げかける「問い」に置き換えてみました。
| 出題の考え方 | 覚える時に自分に聞くこと |
|---|---|
| 外国人観光旅客が多く訪れている | その観光地は何県のどのあたりにある? |
| 評価が高い観光資源 | なぜ海外の旅行者に評価されている? |
| 日本と世界との関わりを含む | 海外とのつながりで説明できることはある? |
| 外国人観光旅客の関心の強いもの | ガイドとして聞かれそうなことは何? |
| 基礎的な知識 | 細かい数字より、場所と特徴を言える? |
たとえば富士山なら「山梨県と静岡県にまたがる」「日本で一番高い山」という場所と特徴をまず言えるようにします。細かい数値を覚えるのは、その後で十分です。
「日本と世界との関わり」はどう覚える?
出題の範囲には、日本と世界との関わりも含まれています。といっても、難しく考える必要はありません。
たとえば長崎のように、昔から海外との交流の窓口になってきた港町があります。こうした場所は「なぜ海外の旅行者にとって身近に感じられるのか」という目線でメモしておくと、地理と歴史の両方で役立ちます。
白地図に書き込む時、海外とのつながりがある場所には印を変えておくのも一つの方法です。見返した時に、どこが「世界との関わり」で問われそうかがひと目で分かりますよ。
口述試験の題材も、日本の観光地に関わる地理・歴史などのうち外国人観光旅客の関心が強いものです。地理で覚えた観光地は、そのまま口述の説明の練習にも使えます。
地図に観光地を書き込んで覚える手順
白地図に観光地を書き込み、県名・見どころ・近くの観光地をセットで覚えるのがおすすめです。過去問に出た場所から書き込むと、出題の傾向も自然に見えてきます。
文字だけで覚えると、地図問題で「どこだっけ?」となりがちですよね。そこで、地図を主役にした覚え方を手順にしました。
- 日本の白地図を1枚用意する(地方ごとに分けてもよい)
- JNTOの過去問を1回分解き、出てきた観光地をすべて書き出す
- 書き出した観光地を、白地図の正しい位置に書き込む
- 観光地の横に「何が見られるか」を一言で添える
- 近くにある観光地を線でつなぎ、旅のルートとして眺める
- 1週間後、何も見ずに白地図へ書き直してみる

書き込む時の例
教科書でもおなじみの観光地を例に、書き込み方を並べてみます。
| 観光地 | 書き込む場所 | 一言メモの例 |
|---|---|---|
| 富士山 | 山梨県と静岡県の境 | 日本で一番高い山 |
| 姫路城 | 兵庫県 | 白い城として知られる |
| 厳島神社 | 広島県 | 海の上に建つ鳥居 |
| 白川郷 | 岐阜県 | 合掌造りの集落 |
| 日光 | 栃木県 | 豪華な装飾の社寺 |
「富士山はどこにありますか?」「山梨県と静岡県の境です。晴れた日は東京からも見えることがありますよ」。こんなふうに、ガイドとして一言添えるつもりで書くと記憶に残りやすいです。
近くの観光地を線でつなぐ理由
観光地を点で覚えるだけだと、似た名前や同じ地方の場所を取り違えやすくなります。線でつないで「この順に回れる」と考えると、位置関係がはっきりするんです。
実際のガイドの仕事でも、旅程の組み立てには位置関係の理解が欠かせません。試験対策が、そのまま仕事の準備にもなりますよ。
一言メモは「ガイドの説明」のつもりで
一言メモは、事典の説明のように書くより、旅行者に話しかける言葉で書くのがおすすめです。そのほうが、口述試験の練習にもそのまま使えます。
| 事典ふうのメモ | ガイドふうのメモ |
|---|---|
| 合掌造りの集落 | 急な屋根の家が並ぶ、雪の多い山あいの村です |
| 海の上に建つ鳥居 | 潮が満ちると、鳥居が海に浮かんで見えます |
| 白い城として知られる | 白く美しい姿で、遠くからでも目を引くお城です |
「どうしてこの屋根はこんなに急なんですか?」と聞かれたら、「雪が積もりにくいようにするためと言われています」と返せる。そんな一往復を思い浮かべながら書くと、覚えた知識が使える形で残ります。
写真や地図の問題に強くなるには
日本地理には地図や写真を使った問題も出ます。地名を文字で覚えるだけでなく、風景の写真と場所を結びつけておきましょう。
『名前は知っているのに、写真を見ると分からない』ということ、ありますよね。写真問題の対策は、見たことがあるかどうかで差がつきます。
- 書き込んだ観光地の写真を、観光庁や自治体の公式サイトで見ておく
- 写真を見て、何県のどこかを口に出して言う
- 似ている風景(城・庭園・山など)を並べて違いを言えるようにする
- 白地図の書き直しを、地方ごとに週1回くり返す
よくあるつまずき
- 地名を五十音順や一覧表だけで覚えて、地図上の位置があいまいになる
- 観光地の名前と県名がずれたまま覚えてしまう
- 過去問を解いた後、出てきた場所を地図で確かめずに終わる
特に3つ目は、もったいないパターンです。過去問で間違えた場所は、白地図に赤字で書き足しておくと、次に見た時に目に留まりやすくなります。
時間配分の練習
30分で30問程度なので、迷った問題に時間をかけすぎると最後まで届きません。過去問を解く時はタイマーを30分にセットし、本番と同じペースで解いてみてください。
日本地理が免除になる人・ならない人
総合旅行業務取扱管理者または国内旅行業務取扱管理者(旧主任者を含む)の試験に合格していれば、日本地理の免除を申請できます。有効期限はありません。
日本地理には免除制度があります。『自分は使えるのかな?』と迷いやすいところを、表で確かめてみましょう。
| 持っている資格・状況 | 日本地理の免除 |
|---|---|
| 総合旅行業務取扱管理者の試験合格 | 申請できる |
| 国内旅行業務取扱管理者の試験合格(旧主任者を含む) | 申請できる |
| 旅程管理主任者(ツアーコンダクター) | 対象外 |
| 「地理検定」という名前の検定 | 免除の対象に挙げられていない |
| 前年度の筆記で日本地理に合格 | 次の年度に限り申請できる |
| 別の外国語ですでに最終合格(2018年度以降) | 免除される |
旅行の仕事をしている方は、ツアーコンダクターの資格で免除になると思い込みやすいので気をつけてくださいね。免除は自動ではなく、願書申請期間内に申請が必要です。
免除があっても受験手数料は減額されません。ほかの科目の免除もあわせて知りたい方は免除制度の記事で一覧にしています。
日本地理について、よくある相談
知恵袋などで多く読まれている日本地理の相談から、3つを選んで答えます。
「英語は免除の予定。地理と歴史はどう勉強すればいい?」
英語の筆記を免除にして、地理と歴史に集中したいという相談です。とても多く読まれていて、同じ悩みの方が多いことが分かります。
まずは過去問を1回分、本番と同じ30分で解いてみてください。そのうえで、この記事の白地図の手順で、間違えた観光地から書き込んでいくのがおすすめです。
歴史は、地理で覚えた観光地にどんな出来事が関わるかを足していくと、2科目を同時に進められます。歴史の覚え方は日本歴史の記事で紹介しています。
「地理の難しさは、高校受験レベル?大学受験レベル?」
ガイドラインでは、出題は観光資源に関わる「基礎的な知識」とされています。ただし、学校の試験とは出題の向きが違うので、どちらのレベルかで比べるのは難しいです。
学校の地理が得意でも、観光地の場所や特徴を知らないと解けない問題があります。逆に、旅行好きで各地を知っている方には解きやすい問題もあるんです。
「日本地理の参考書が少なくて、選び方に困っています」
市販の対策本を選ぶ前に、まずはJNTOが公開している過去問を使ってみてください。過去の筆記試験問題の一部が、解答例つきで年度別に公開されています。
過去問で出題の傾向をつかんでから、足りない部分を補う本を選ぶと、ムダな買い物を減らせます。過去問の使い方は過去問の使い方の記事でまとめています。
過去問を使った勉強の進め方
過去問を解く、出た場所を白地図に書き込む、写真で確かめる、の3つをくり返すのが基本の流れです。
最後に、1週間の進め方の例を並べておきます。働きながら勉強する方でも回せるよう、1日の量は少なめにしています。
| 曜日 | やること |
|---|---|
| 平日の2日 | 白地図に観光地を5か所書き込み、一言メモを添える |
| 平日の2日 | 書き込んだ観光地の写真を見て、何県かを言う |
| 平日の1日 | 前の週の白地図を、見ずに書き直す |
| 休日 | 過去問を30分で1回分解き、間違えた場所を書き足す |
状況別に、力を入れたいところ
同じ日本地理でも、スタート地点は人によって違います。自分に近い状況を選んでみてください。
| 状況 | 力を入れたいところ |
|---|---|
| 旅行が好きで各地に行ったことがある | 行った場所を白地図に書き、行っていない地方を埋める |
| 学校の地理は得意だった | 観光地の特徴と、海外の旅行者に評価される理由を足す |
| 地理に苦手意識がある | 地方を1つずつ区切り、週に1地方ずつ白地図を埋める |
| 外国語が母語で日本に詳しくない | 都道府県の位置から始め、主な観光地を少しずつ足す |
『毎日ちゃんと時間が取れるかな』と不安な方もいますよね。1日10分でも、白地図を開く習慣があれば少しずつ地図が埋まっていきます。

勉強の進め方に迷ったら、講座やオンラインのレッスンを比べてみるのも一つの方法です。学び方の違いは講座・予備校の選び方の記事で紹介しています。
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よくある質問
通訳案内士の日本地理は何問出ますか?
30問程度で、試験時間は30分です。100点満点で、合格基準点は原則70点です。
日本地理は何が出題されますか?
外国人観光旅客が多く訪れている、または評価が高い観光資源に関わる主要な事柄が中心です。日本と世界との関わりも含まれ、地図や写真を使った問題も出ます。
ツアーコンダクターの資格で日本地理は免除になりますか?
旅程管理主任者(ツアーコンダクター)は対象外です。免除になるのは総合旅行業務取扱管理者または国内旅行業務取扱管理者(旧主任者を含む)の試験合格です。
地理検定に合格していれば、日本地理は免除になりますか?
「地理検定」という名前の検定は、免除の対象に挙げられていません。免除の条件は受ける年度の施行要領で確かめてください。
日本地理の勉強は何から始めればいいですか?
JNTOが公開している過去問を1回分解き、出てきた観光地を白地図に書き込むところから始めるのがおすすめです。
まとめ
- 通訳案内士の日本地理は30分・30問程度、100点満点で原則70点が合格基準点
- 出題の中心は外国人観光旅客が多く訪れる、評価が高い観光資源
- 白地図に観光地を書き込み、県名と見どころをセットで覚える
- 写真や地図の問題に備えて、風景と場所を結びつけておく
- 旅行業務取扱管理者の試験合格で免除を申請できるが、ツアーコンダクターは対象外





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