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『語学は好きだけど、通訳案内士って自分に向いているのかな?』と迷っている方も多いですよね。
結論から言うと、通訳案内士に向いている人は、語学力だけでなく「人を案内する力」を持っている人です。そしてその力は、口述試験の評価項目を使うと自分で確かめられます。
この記事を読むと、語学以外に何が求められるのか、今の自分に何が足りないのかが分かります。
通訳案内士に向いている人ってどんな人?
通訳案内士は、外国人旅行者に付き添い、外国語で旅行の案内をする仕事です。外国語が話せることに加えて、日本の観光地を伝える知識と、旅行者を気づかう姿勢がある人が向いています。
通訳案内士法では、全国通訳案内士を「報酬を得て、通訳案内を業とする」人としています。通訳案内とは、外国人に付き添い、外国語で旅行に関する案内をすることです。
つまり、ただ言葉を訳す仕事ではないんです。旅行者と一緒に歩き、観光地の魅力を伝え、1日の行程を気持ちよく終えてもらうまでが役目になります。
| よくあるイメージ | 実際に求められること |
|---|---|
| 外国語がペラペラなら務まる | 日本の地理・歴史・文化を外国語で説明できる |
| 決まった原稿を話せばいい | 旅行者の質問や反応に合わせて話を変える |
| 観光地を回るだけ | 時間の管理や、トラブル時の対応もする |
資格の全体像は通訳案内士とは?の記事で紹介しています。ツアーの1日の流れは通訳案内士の仕事内容の記事が参考になります。あわせて読むと、向き不向きのイメージがつかみやすくなりますよ。
語学力以外に求められる力は?
観光庁の「通訳ガイドテキスト(初版)」を見ると、旅程管理、危機管理、文化の違いへの配慮、伝え方の工夫まで、語学以外の内容が多く並んでいます。ここに、通訳案内士に求められる力が表れています。
『語学さえできれば何とかなる』と思われがちですよね。実は、試験の「通訳案内の実務」の範囲になっているテキストを見ると、語学以外の話がたくさん出てきます。
| 求められる力 | 仕事のどんな場面で使うか | テキストで扱う内容 |
|---|---|---|
| 時間と行程を管理する力 | 電車の遅れや混雑の中でも予定どおりに回る | 旅程管理の実務 |
| いざという時に落ち着く力 | 災害やけが人が出た時に、旅行者を守る | 危機管理・災害時の対応 |
| 文化の違いに気を配る力 | 宗教や食習慣に合わせて食事や見学先を選ぶ | 宗教上の注意点・食習慣 |
| 伝え方を工夫する力 | 相手の興味に合わせて話の順番を変える | ストーリーテリング・非言語コミュニケーション |
| 法令を守る意識 | 案内の範囲や手配のルールを守る | 通訳案内士法・旅行業法など |
たとえば、ベジタリアンの旅行者がいるグループで昼食の店を決める場面を考えてみてください。言葉が通じても、食習慣への配慮がなければ、旅行者は安心して食事を楽しめません。

「人が好き」だけでは足りないこともある
人と話すのが好きなことは、大きな強みです。ただ、旅行者の中には静かに景色を楽しみたい人もいます。
相手の様子を見て、話す量を調整できるかどうか。ここも案内する力の一部なんです。
通訳ガイドテキストは観光庁のサイトで公開されています。目次を眺めて「この内容なら学んでみたい」と思える章が多いかどうかも、向いているかを考える材料になります。試験を受けるかどうか決める前に、一度目を通してみてください。
口述試験の評価項目でセルフチェックしてみよう
口述試験は、通訳案内の業務を試験の場で体験させる形で行われます。評価項目は、プレゼンテーション、コミュニケーション、文法及び語彙、発音及び発声、ホスピタリティの5つです。これを自分で確かめられる形に置き換えると、向き不向きが見えてきます。
ここが、この記事でいちばんお伝えしたいところです。口述試験の評価項目は、そのまま「通訳案内士に求められる力」の一覧になっています。
試験では、日本語を外国語に訳して質疑をする問題と、3つのテーマから1つを選んで説明するプレゼンテーション問題が出ます。この評価項目を、家でもできるチェックに直してみました。
| 評価項目 | 自分で確かめる方法 | できているサイン |
|---|---|---|
| プレゼンテーション | 好きな観光地を外国語で2分話して録音する | 話の始まりと終わりがはっきりしている |
| コミュニケーション | 説明のあとに、相手役から質問してもらう | 想定外の質問にも会話を続けられる |
| 文法及び語彙 | 録音を書き起こして、間違いに印をつける | 同じ間違いが3回以上出てこない |
| 発音及び発声 | 録音を少し離れた場所で聞き返す | 声が聞き取りやすく、語尾まで届いている |
| ホスピタリティ | 「雨で予定が変わった」場面の返答を考える | 旅行者の気持ちを先に受け止めている |

ホスピタリティのチェックはこんな場面で
5つの中で、いちばんイメージしにくいのがホスピタリティかもしれませんね。全国通訳案内士としての適切な受け答えが見られる項目です。
たとえば、旅行者に「楽しみにしていた庭園が今日は閉まっているの?」と聞かれたとします。
「残念ですよね。代わりに、近くの別の庭園をご案内できます。」
こんなふうに、まず気持ちを受け止めてから代わりの案を出せるか。録音したら、自分の返答をこの視点で聞き返してみてください。
プレゼンテーションの練習には身近なテーマを
口述試験の題材は、日本の観光地などに関わる地理・歴史・産業・文化のうち、外国人旅行者の関心が強いものです。練習の段階では、身近なテーマから始めると続けやすくなります。
| テーマの種類 | 練習テーマの例 | 話す時のコツ |
|---|---|---|
| 観光地 | 地元でいちばん人が集まる場所 | 場所・見どころ・おすすめの時間の順に話す |
| 食 | 旅行者に勧めたい郷土料理 | 味だけでなく、食べ方や由来も添える |
| 季節の行事 | 花見や紅葉狩り | 日本人がどう楽しんでいるかを話す |
| 暮らし | 温泉の入り方 | 旅行者が戸惑いそうな点を先に伝える |
どのテーマも、2分話せたら合格ラインと考えて大丈夫です。話しているうちに楽しくなってくるテーマが見つかったら、それも向いているサインの一つですよ。
- 録音できるスマートフォンを用意する
- 説明する観光地を3か所決める
- 質問してくれる相手役を探す(家族や友人でもよい)
- 1回目の録音を保存しておき、1か月後と比べる
口述試験の流れや評価項目の詳しい中身は、二次試験(口述試験)の記事で取り上げています。
向いているか迷う人は、状況別に考えてみよう
苦手なことがあっても、それだけで向いていないとは言えません。足りない力は練習で伸ばせるものが多いので、今の状況から何を伸ばすかを考えるのがおすすめです。
『人前で話すのが苦手だから無理かも』と感じている方もいるはずです。でも、向き不向きは今の時点の得意・不得意だけで決まるものではありません。よくある状況ごとに、考え方を並べてみました。
| 今の状況 | 強み | まず伸ばしたいこと |
|---|---|---|
| 英語は得意だけど人前で話すのが苦手 | 文法や語彙の力 | 短い説明を声に出す回数を増やす |
| 歴史や寺社が好きだけど外国語に自信がない | 観光地の知識 | 知っていることを外国語で3文にする |
| 人と話すのが好きだけど勉強が続くか不安 | コミュニケーション | 試験日から逆算した勉強の計画を立てる |
| 地元の観光地には詳しい | 地域の知識 | 地域通訳案内士の制度も調べてみる |
- 旅行者の立場で「何が知りたいか」を考えられる
- 予定が変わっても、代わりの案を考えるのが苦にならない
- 日本の地理や歴史を調べるのが楽しい
- 決まった原稿どおりにしか話せない
- 質問されると黙ってしまう
- 時間を気にせず話し続けてしまう
「でも、苦手なほうが多かったらどうしよう」と思った方も、心配しすぎなくて大丈夫です。右側の項目は、どれも練習で変えていけるものです。
向いているか確かめる手順と、話す練習の進め方
いきなり試験勉強を始める前に、観光地を外国語で説明して録音する、相手役に質問してもらう、という小さな練習を試してみてください。続けられそうなら、そのまま口述試験の準備にもなります。
向いているかどうかは、頭で考えるより、実際にやってみると分かりやすいですよね。1〜2週間でできる確かめ方を手順にしてみました。
- 住んでいる地域の観光地を3か所選ぶ
- それぞれを外国語で2分ずつ説明して録音する
- セルフチェック表の5項目で、録音を聞き返す
- 相手役に質問してもらい、会話が続くか試す
- 楽しかったこと・つらかったことをメモに残す
5つ目のメモが大事なところです。「説明を考えるのは楽しかった」「質問されると焦った」といった感想が、次に何を伸ばすかのヒントになります。
試験から登録までの道のりは、通訳案内士になるにはの記事で順番に紹介しています。
独学で進めるか、講座や英会話レッスンを使うか
『練習の相手がいないんだけど…』という方も多いはずです。独学でも、録音と書き起こしを続ければ話す力は伸ばせます。自分のペースで進めたい人には、独学は十分に正当な選び方です。
一方で、講座やオンライン英会話が役立つ場面もあります。たとえば次のような時です。
- 口述試験の練習で、質問してくれる相手がいない
- 和文外国語訳を自分で直しても、正しいか分からない
- 仕事や家事で、勉強に使える時間が限られている
- 何から始めればいいか決められない
話す練習の相手を見つけたい方は、オンライン英会話の使い方の記事を見てみてください。講座の比べ方を知りたい方は、講座・予備校の選び方の記事が参考になります。
通訳案内士ドットコム
独学に不安があるなら、講座やオンライン英会話を比べてみませんか
和文外国語訳の添削や口述試験の練習相手など、独学では用意しにくい部分だけでも講座やオンライン英会話を使うと準備が進めやすくなります。学び方の比べ方と、資料請求で講座を選ぶ時のチェックポイントをまとめました。
講座の選び方通訳案内士の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。講座の内容・料金・受講期間は各講座の公式案内でご確認ください。
通訳案内士に向いている人についてよくある相談
資格を取ることと、仕事として活かすことは別に考える必要があります。向いているかどうかは、「どう活かしたいか」まで考えると見えてきます。
ここでは、Yahoo!知恵袋でよく見かける相談を、要約してお答えしますね。
相談1「難しい試験なのに、仕事がないと聞いて不安です」
閲覧数がとても多い相談です。『せっかく合格しても、活かせなかったら…』と不安になりますよね。
観光庁の指針では、全国通訳案内士が大都市部と英語に偏っていて、地方では不足していることが課題とされています。地域や言語によって状況はかなり違うということです。
向いている人は、資格を取ることだけをゴールにせず、どの地域で、どんな案内をしたいかまで考えている人だと言えます。地元で活動したい場合は、地域通訳案内士の制度を調べてみるのもひとつの方法です。
相談2「通訳の仕事をするのに、持っていないといけない資格はありますか?」
将来、通訳関係の仕事をしたい方からの相談です。
通訳案内士については、法改正で業務独占がなくなり、資格がなくても有償で通訳案内ができるようになりました。ただし「全国通訳案内士」やこれに似た名前は、資格がないと使えません。
資格は、高度な外国語能力と観光の知識を持っていることを示すものです。自分の力を相手に伝える手段として、目指す意味を考えてみてください。
- どの地域で案内をしたいか
- どの言語で案内をしたいか
- 資格を何のために取りたいか
よくある質問
通訳案内士に向いている人の特徴を一言で言うと?
外国語で、日本の観光地を旅行者の立場に立って伝えられる人です。語学力に加えて、時間の管理や気づかいなど、案内する力が求められます。
人見知りでも通訳案内士になれますか?
なれます。大切なのは、旅行者の様子を見て必要な説明や声かけができることです。短い説明を声に出す練習を重ねると、人前で話すことにも少しずつ慣れていきます。
向いているかどうか、試験を受ける前に確かめる方法はありますか?
観光地を外国語で2分説明して録音し、口述試験の評価項目の5つで聞き返す方法がおすすめです。相手役に質問してもらうと、会話を続ける力も確かめられます。
何歳からでも通訳案内士を目指せますか?
全国通訳案内士試験は、年齢・性別・学歴・国籍などに関係なく、だれでも受けられます。学生の方も、社会人や子育て中の方も、自分の生活に合わせて準備を進められます。
語学力はどのくらいあれば向いていると言えますか?
数字で決められるものではありません。筆記試験では、読解や和訳に加えて、日本の文化などを外国語で説明する力も問われます。日本のことを外国語で話せるかを一つの目安にしてみてください。
まとめ
- 通訳案内士に向いている人は、語学力に加えて人を案内する力を持つ人
- 旅程管理・危機管理・文化への配慮・伝え方など、語学以外の力も求められる
- 口述試験の5つの評価項目は、そのままセルフチェックに使える
- 苦手なことは練習で伸ばせるものが多い
- まずは観光地を外国語で説明して録音することから試してみる





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