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筆記試験を終えて、通訳案内士の2次試験の勉強法を探している方も多いですよね。
何から手をつければいいのか、話す試験の準備は分かりにくいものです。
結論から言うと、2次試験の勉強法は「題材リストを作る」「1分で説明する」「録音する」「相手と質疑する」の4段階を週ごとに回すことです。
この記事では、筆記の合格発表から口述試験までの週ごとの練習メニューと、通訳・プレゼンそれぞれの練習方法をお伝えします。
通訳案内士の2次試験はどんな試験?
2次試験は口述試験で、10分程度で2題を選択した外国語で行います。
通訳案内の業務を試験の場で擬似的に行うイメージです。
『面接みたいなものかな』と思っている方もいるかもしれません。
実は、受け答えの丁寧さだけでなく、通訳ガイドとしての説明や対応が見られる試験なんです。
観光庁のガイドラインでは、口述試験は次の2題で構成されています。
| 題 | 内容 | ポイント |
|---|---|---|
| 1題目 | 試験委員が読み上げる日本語を外国語に訳し、関連した質疑を行う | 読み上げ内容はメモを取ってよい |
| 2題目 | 提示される3つのテーマから1つを選び、外国語で説明し、質疑応答する | プレゼンテーション問題と呼ばれる |
題材は、日本の観光地等に関連する地理・歴史・産業・経済・政治・文化の主要な事柄のうち、外国人観光旅客の関心の強いものです。
筆記で勉強した日本地理や日本歴史の知識が、そのまま話す材料になります。
評価項目と合格基準
評価は次の5つの項目で行われ、合格基準点は原則7割です。
| 評価項目 | 練習で意識したいこと |
|---|---|
| プレゼンテーション | 話の筋が分かりやすいか |
| コミュニケーション | 臨機応変に対応し、会話を続けようとしているか |
| 文法及び語彙 | 正しく伝わる言葉を選べているか |
| 発音及び発声 | 聞き取りやすい声で話せているか |
| ホスピタリティ | 全国通訳案内士として適切な受け答えか |
2026年度の口述試験は11月29日です。
受験地は、英語・中国語・韓国語が東京近郊、大阪近郊、福岡市で、それ以外の外国語は東京近郊のみです。
入室から退室までの流れや、受験票の届く時期は二次試験(口述試験)の解説でまとめています。
2次試験の勉強法は4段階で回す
「題材リスト作り」「1分説明」「録音」「相手と質疑」の4段階を、題材ごとに繰り返します。
最初の3段階は一人ででき、最後の段階だけ相手が必要です。
話す試験の勉強は、ゴールが見えにくいですよね。
そこで編集部では、練習を4つの段階に分けて考えることをおすすめしています。
- 題材リストを作る(観光地や文化を書き出す)
- 1つの題材を1分で説明できるようにする
- 説明を録音して聞き直し、言い直す
- 相手に聞いてもらい、質問に答える

段階1 題材リストを作る
まずは話す題材を書き出します。
観光地、季節の行事、食文化、日常の習慣、歴史の大きな出来事など、分野を散らすのがポイントです。
筆記で使った地理や歴史のノートから拾うと、早く集まります。
最初は30個ほどを目標に、思いつくものから書いていきましょう。
分野ごとの題材の例を、表にしておきます。
特定の場所に偏らないよう、各分野から少しずつ選ぶのがコツです。
| 分野 | 題材の例 |
|---|---|
| 観光地 | 寺社、城、庭園、温泉地、世界遺産 |
| 季節の行事 | 花見、夏祭り、紅葉狩り、正月 |
| 食文化 | 和食、駅弁、屋台、精進料理 |
| 日常の習慣 | 靴を脱ぐ習慣、お辞儀、公共交通のマナー |
| 歴史 | 城下町の成り立ち、宿場町、明治の近代化 |
| 産業・暮らし | 伝統工芸、新幹線、コンビニ |
段階2 1分で説明できるようにする
題材ごとに、日本語で「何か」「なぜ有名か」「どう楽しむか」を1文ずつ書きます。
それを外国語にして、1分ほどで話せる長さにまとめます。
例えば温泉なら、「火山の多い日本ならではの楽しみです」「各地に湯の特徴があります」「入る前に体を洗うのがマナーです」のような3文です。
段階3 録音して聞き直す
スマホで録音して、すぐに聞き直してみてください。
つっかえた所、同じ言葉を繰り返した所が、はっきり分かります。
聞き直したら、言い直した版をもう一度録音します。
2回目と比べると、自分の伸びも実感できますよ。
段階4 相手と質疑する
最後に、誰かに説明を聞いてもらい、質問をしてもらいます。
口述試験は質疑の比重が大きいので、この段階を飛ばさないことが大切です。
相手は、外国語を話せる友人や家族、オンライン英会話の講師、講座の講師などが考えられます。
相手がいない日の一人練習の工夫
毎日相手がいるとは限りませんよね。
一人の日は、自分で質問を書いたカードを作り、ランダムに引いて答える練習がおすすめです。
カードには「なぜ」「どこで」「どうすれば」で始まる質問を書いておきます。
答えを録音しておけば、後で相手と練習する時の準備にもなります。
筆記の合格発表から口述までの週ごとの練習メニュー
筆記の結果通知から口述試験までは約2か月です。
前半で題材を集め、後半で本番の形の通し練習を増やすと、無理なく仕上がります。
2026年度は、筆記試験の結果通知が9月25日の予定で、口述試験が11月29日でした。
この約9週間を、週ごとに分けたのが次の表です。
| 週 | 練習の中心 | その週にやること |
|---|---|---|
| 1週目 | 題材リスト作り | 題材を30個ほど書き出す |
| 2週目 | 1分説明 | 題材の半分を日本語3文と外国語3文にまとめる |
| 3週目 | 1分説明 | 残りの題材もまとめ、毎日3題材を声に出す |
| 4週目 | 録音 | 録音して聞き直し、言い直した版を作る |
| 5週目 | 通訳の練習 | 日本語の短い文を聞いて訳す練習を始める |
| 6週目 | 相手と質疑 | 相手に説明を聞いてもらい、質問に答える |
| 7週目 | 相手と質疑 | 初めて話す相手にも聞いてもらう |
| 8週目 | 通し練習 | 通訳とプレゼンを10分程度で続けて行う |
| 9週目 | 仕上げ | 入室から退室までの受け答えを声に出して確かめる |
翌年度の日程は、毎年JNTOが施行要領で公表します。
受ける年度の日程に合わせて、週の数を組み直してください。
仕事などで平日に時間が取れない方は、平日は1分説明と録音、週末に相手との質疑、と分けると続けやすくなります。
題材を集めることに時間をかけすぎて、相手と話す練習が直前の数回だけになってしまうことがあります。
6週目からは、題材を増やすより相手に聞いてもらう回数を優先しましょう。
試験当日の流れも練習に入れる
口述試験では、終わった人はまだ受けていない人と別の部屋で待機し、通信機器を預けるなどの措置がとられます。
待ち時間に資料を見返せない場面もあると考えて、要点は頭に入れておきましょう。
9週目には、入室のあいさつから退室までを通して声に出す練習をしてみてください。
本番と同じ流れを一度でも体験しておくと、当日の緊張がやわらぎます。
前年度の筆記合格で口述から受ける方は
前年度に筆記の5科目すべてに合格した人は、筆記試験全体の免除を申請できます。
筆記に合格して口述で不合格だった方は、翌年は口述から受けられるんです。
この場合は、筆記の勉強がない分、1年を通して話す練習に時間を使えます。
ただし免除は自動ではないので、願書申請期間内の申請を忘れないでください。
通訳(外国語訳と質疑)の練習方法
通訳の練習は、聞く、メモする、訳す、質問に答える、をひと続きで行います。
メモは日本語を全部書かず、要点だけを短く書くのがコツです。
『聞いた日本語を全部覚えていられるか不安』という声はとても多いですよね。
試験では読み上げ内容のメモが認められているので、メモの取り方を練習しておくと安心です。
- 観光案内の短い日本語の文を用意する
- 誰かに読み上げてもらうか、録音したものを流す
- 要点だけをメモする
- メモを見ながら外国語に訳す
- 訳した内容について質問をしてもらい答える
メモの取り方の例
例えば「この庭園は、春の桜と秋の紅葉が美しいことで知られ、多くの人が訪れます」という文なら、メモは「庭園 / 春 桜 / 秋 紅葉 / 多くの人」程度で十分です。
全部を書こうとすると、聞くことがおろそかになります。
名詞と数字を中心に書く、と決めておくと迷いません。
訳の後の質疑の練習
訳した後に、その内容に関わる質問が続く形を想定しておきましょう。
例えば、こんなやりとりです。
「When is the best time to visit this garden?」
「Spring and autumn are popular. In spring you can enjoy cherry blossoms, and in autumn the leaves turn red.」
- 訳し始めるまでに長い沈黙がないか
- 大事な情報が抜けていないか
- 分からない言葉を言い換えて伝えられたか
- 質問に一言で終わらず、説明を足せたか
訳せない言葉が出た時の言い換え
本番では、とっさに外国語が出てこない言葉がよく出てきます。
そんな時に黙ってしまうのがいちばんもったいないんです。
言い換えのパターンを決めておくと、沈黙を避けられます。
| 出てこない言葉 | 言い換えの考え方 | 例 |
|---|---|---|
| 専門的な名前 | 何をする物かで説明する | 「お祭りで担ぐ小さな神社のような物」 |
| 日本独自の習慣 | 似た習慣や目的で説明する | 「新年に神社へお参りする習慣」 |
| 難しい形容 | やさしい言葉に分ける | 「静かで落ち着いた雰囲気」 |
言い換えて伝えられたかは、コミュニケーションの評価項目にもつながります。
練習の時から、辞書を引く前にまず言い換えてみる癖をつけておきましょう。
プレゼンテーションの練習方法
3つのテーマから1つを選んで話す形なので、「選ぶ速さ」と「話の型」が大事です。
型を決めておくと、初めてのテーマでも話し始められます。
プレゼンテーション問題は、提示される3つのテーマから1つを選んで外国語で説明します。
その後、試験委員と外国語で質疑応答をします。
『知らないテーマばかりだったらどうしよう』と心配になりますよね。
だからこそ、どんなテーマにも当てはめられる話の型を持っておくのがおすすめです。
| 話の型 | 中身 | 例(テーマが「和食」の場合) |
|---|---|---|
| 1 何か | テーマを一言で説明する | 日本の伝統的な食文化です |
| 2 特徴 | 特徴を1〜2つ挙げる | 季節の食材を大切にします |
| 3 具体例 | 旅行者が体験できる例を出す | 旅館の朝食で味わえます |
| 4 ひと言 | 旅行者への提案で締める | ぜひ地元の料理も試してください |
最後の「旅行者への提案」は、ホスピタリティの評価項目にもつながる部分です。
ガイドとして目の前の旅行者に話しかけるつもりで締めくくってみてください。
テーマを選ぶ時の考え方
3つのテーマが出たら、いちばん具体例を出しやすいものを選びます。
知識が多いものより、旅行者が体験できる場面を思い浮かべやすいものの方が話しやすいんです。
- 旅行者が体験できる場面が浮かぶ
- 具体例を2つ以上言える
- 質問されても答えられそう
- 知識はあるが体験の場面が浮かばない
- 専門的な言葉が多くなる
- 質問されると詰まりそう

説明の後の質疑応答に備える
プレゼンテーションの後は、試験委員と外国語で質疑応答をします。
説明だけ練習して質問への準備をしていないと、ここで詰まりやすいんです。
題材ごとに、聞かれそうな質問を3つほど書き出しておくと安心です。
| 質問の種類 | 質問の例(テーマが「和食」の場合) |
|---|---|
| 理由を聞く | なぜ季節の食材を大切にするのですか |
| 体験を聞く | 旅行者はどこで味わえますか |
| 困りごとを聞く | 食べられない物がある時はどうすればいいですか |
3つ目のような質問は、ガイドとしての対応が問われる場面です。
旅行者の立場に立って、相手が安心できる答え方を考えておきましょう。
2次試験の勉強でよくある相談
2次試験の相談は「直前に何をするか」「英語の文章を覚えるべきか」「講座が見つからない」「通訳で失敗したら挽回できるか」に集まっています。
知恵袋で多く読まれている相談を要約して、編集部の考え方をお伝えします。
一次に独学で合格。直前対策は何をすればいい?
一次試験に独学で合格し、2次試験の効果的な直前対策を知りたいという相談です。
直前期は、新しい題材を増やすより、説明と質疑の通し練習を繰り返すのがおすすめです。
上の週ごとの表でいうと、8週目と9週目の練習を毎日少しずつ行うイメージです。
日本のことを英語で書いた文章を覚えるべき?
臨機応変に答えるために、日本の地誌や文化を英語で書いた文章を丸ごと覚えるべきかという相談です。
文章を丸暗記すると、質問で話がそれた時に戻れなくなることがあります。
覚えるのは文章ではなく、題材ごとの3文の要点と、使えそうな表現にとどめておくのがおすすめです。
例えば、ある寺について長い英文を覚えるより、「建てられた時代」「見どころ」「旅行者へのひと言」の3つを自分の言葉で言える方が、質問にも対応しやすくなります。
丸暗記した文章は、緊張すると途中で抜け落ちてしまうことも多いんです。
2次試験の講座が埋まっていて困っている
2次試験対策の講座がどこも埋まってしまい、練習の場がないという相談もあります。
口述対策の講座は、時期によっては申し込みが集中することも。
講座が見つからない時は、オンライン英会話の講師に質問役を頼む、外国語を話せる知人に相手をしてもらうなどの方法があります。
ちなみに、相手が外国語を話せなくても練習はできます。
家族に質問カードを読み上げてもらうだけでも、人に向かって話す緊張感は味わえますよ。
通訳で失敗したら挽回は難しい?
通訳がうまくいかなかったら、プレゼンで挽回できるのかを知りたいという相談です。
公表されているのは、5つの評価項目と、合格基準点が原則7割ということです。
どちらか一方に絞らず、通訳とプレゼンの両方を同じくらい練習しておくのが安心です。
独学で進めるか、講座や英会話レッスンを使うか
4段階のうち、題材リスト・1分説明・録音の3つは一人でできます。
独学で進めて、相手との質疑だけ人の力を借りるという選び方も十分にありです。
講座や英会話レッスンが役立つのは、次のような場面です。
- 口述試験で話す相手がいない
- 自分の説明や訳を誰かに直してほしい
- 勉強時間が限られていて、決まった時間に練習したい
- 何から始めればいいか決められない
たとえばDMM英会話は、24時間いつでもレッスンできると案内しているオンライン英会話で、1回のレッスンは25分です。
日本人講師もいて、学習相談を日本語でできるので、練習の進め方を相談してから始めることもできます。
通訳案内士試験専用のコースがあるわけではないので、題材は自分で用意して講師に質問役を頼む形になります。
無料体験の内容は時期で変わるので、DMM英会話の公式サイトで確かめてください。
レッスンの具体的な組み立て方はオンライン英会話の使い方、講座の比べ方は講座・予備校の選び方で紹介しています。
通訳案内士ドットコム
独学に不安があるなら、講座やオンライン英会話を比べてみませんか
和文外国語訳の添削や口述試験の練習相手など、独学では用意しにくい部分だけでも講座やオンライン英会話を使うと準備が進めやすくなります。学び方の比べ方と、資料請求で講座を選ぶ時のチェックポイントをまとめました。
講座の選び方通訳案内士の講座の選び方を見る当サイト内の解説ページに移動します。講座の内容・料金・受講期間は各講座の公式案内でご確認ください。
英語での説明そのものを鍛えたい方は英語の勉強法も参考にしてみてください。
よくある質問
2次試験の勉強はいつから始めればいいですか?
筆記の結果通知を待たずに、筆記の勉強中から少しずつ始めておくと安心です。2026年度は結果通知から口述試験まで約2か月でした。題材リスト作りだけでも先に進めておくと、後半に相手との練習時間を多く取れます。
題材はいくつ用意すればいいですか?
決まった数はありませんが、この記事では最初の目標を30個ほどにしています。数よりも、地理・歴史・文化・食・習慣など分野が散らばっていることを大切にしてください。
2次試験の練習相手がどうしても見つかりません。
録音して聞き直す練習を続けながら、オンライン英会話や講座、言語交換などで相手を探してみてください。自分で質問を書き出して答える練習も、質疑の準備になります。
2次試験の勉強法で、筆記の知識は役に立ちますか?
役に立ちます。口述の題材は日本の観光地等に関連する地理・歴史・文化などの事柄なので、筆記で覚えた知識がそのまま話す材料になります。筆記のノートから題材リストを作ってみてください。
英語以外の言語でも同じ勉強法でいいですか?
口述試験の形は言語にかかわらず同じなので、4段階の練習はそのまま使えます。英語・中国語・韓国語以外の言語は、口述試験の受験地が東京近郊のみなので、会場までの移動も早めに考えておきましょう。
まとめ
- 2次試験は10分程度で、通訳と質疑、プレゼンテーションの2題
- 勉強法は題材リスト・1分説明・録音・相手と質疑の4段階で回す
- 結果通知から口述までの約2か月を週ごとに分けて練習する
- 通訳はメモの取り方、プレゼンは話の型を決めておく
- 相手との質疑だけはオンライン英会話や講座で補う方法もある





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