通訳案内士の英語の勉強法|読解・和訳・英語での説明の鍛え方

通訳案内士の英語の勉強法を表したアイキャッチ

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通訳案内士の英語は、英検やTOEICとどう違うのか、何をどう勉強すればいいのか迷いますよね。

結論から言うと、通訳案内士の英語の勉強法は「日本のことを英語で説明する力」を中心に組み立てるのが近道です。
筆記の4題も口述試験も、最後はこの力に行き着くからです。

この記事では、筆記の4題ごとの勉強法と、日本の文化や観光地を英語で説明する5段階の練習の進め方をお伝えします。

目次

通訳案内士の英語試験では何が問われる?

先に結論

英語の筆記は90分・100点満点で、合格基準点は原則70点です。
読解だけでなく、訳す力と英語で説明する力も問われます。

『英語の試験なら、TOEICの勉強と同じでいいのでは』と思う方もいるはずです。
ただ、通訳案内士の英語は、日本の文化や観光について説明する力が見られる点が大きく違います。

2026年度の施行要領とガイドラインでは、外国語の筆記は次の4題を基準にしています。

題配点の目安問われる力勉強のポイント
読解40点程度英文を正確に読む力観光や文化の英文に慣れる
外国語文和訳20点程度英文を自然な日本語にする力意味をとって言い換える
和文外国語訳20点程度日本語を英語にする力日本独自の物事の言い方を覚える
外国語での説明20点程度日本のことを英語で説明する力題材を英語3文でまとめる

すべてマークシート方式ですが、出題の考え方は「読解力、日本文化等についての説明力、語彙力等の総合的な外国語の能力」を問うものです。
つまり、選択肢を選ぶ形でも、説明する力がないと正解を選びにくいんです。

勉強を始める前に、4題のどこで落としているかを見る

いきなり単語帳から始めるより、先に過去問を1回分解いてみるのがおすすめです。
4題ごとの得点を並べると、自分がどこに時間を使うべきかが見えてきます。

過去問の結果考えられること先に取り組みたいこと
読解で点を落とした時間が足りないか、単語が足りない時間を計った読解と単語の整理
英文和訳で点を落とした意味のとり方がずれている段落の要点をつかむ練習
和文英訳で点を落とした日本独自の物事の言い方が分からない言い換えの練習
説明の題で点を落とした日本のことを英語で言い慣れていない5段階の練習表

合格基準点は原則70点なので、どの題も大きく落とさないことが大事です。
得意な題を伸ばすより、苦手な題を人並みにする方が点数は安定しますよ。

英語の筆記が免除になる人もいる

英検1級を持っている方は、英語の筆記が免除になります。
TOEICは公開テストのListening & Readingで900点以上などが対象で、IPテストは対象外です。

TOEICの得点には有効期間があり、2026年度試験では2025年4月1日以降に実施された分が対象でした。
免除の詳しい条件は免除制度の一覧で確かめてください。

免除でも口述試験はある

筆記が免除になっても、口述試験は英語で受けます。
英語で説明する練習は、免除の有無にかかわらず続けておきましょう。

英語の筆記の出題形式は通訳案内士の英語試験の解説で詳しくまとめています。

読解の勉強法

先に結論

読解は配点がいちばん大きい題です。
観光や日本文化を扱う英文を、時間を計って読む練習を積み重ねます。

読解は40点程度と、4題の中でいちばん配点が大きいですよね。
ここを安定させると、英語の筆記全体がぐっと楽になります。

『単語帳を1冊終わらせてから過去問に入りたい』と考える方もいますよね。
ただ、先に過去問を解いた方が、どの分野の単語が足りないかが分かって、覚える量を絞れます。

外国語の筆記は90分で4題を解くので、読解に時間をかけすぎると後半の題が苦しくなります。
過去問を解く時は、題ごとにかかった時間をメモしておきましょう。

読解の練習の流れ
  1. JNTOの過去問で英語の読解を1回分解く
  2. かかった時間と正答数を記録する
  3. 分からなかった単語を観光・文化の分野ごとにノートへ書く
  4. 同じ英文を音読して、意味をとりながら読めるか確かめる
  5. 別の年度の読解で、同じ流れを繰り返す

過去問は、JNTOの過去問ページで、2022年度から2026年度までの年度別に公開されています。
言語別・科目別のPDFなので、英語の問題だけを取り出して使えます。

時間配分の考え方

2026年度の時間割では、外国語の筆記は11時から12時30分までの90分でした。
この中で4題を解くので、題ごとのおおまかな時間を決めておくと焦らずに済みます。

例えば、配点の大きい読解に長めの時間を取り、残りを3題で分ける、といった決め方です。
過去問を解くたびに実際にかかった時間を書き出して、自分に合う配分を見つけていきましょう。

観光と文化の単語を分野でまとめる

読解では、寺社や祭り、食文化などの単語がよく出てきます。
バラバラに覚えるより、分野ごとにまとめた方が思い出しやすいんです。

分野ノートのまとめ方の例
寺社・建築建物の部分や参拝の作法に関わる単語
祭り・行事季節の行事や祭りの道具に関わる単語
食文化料理の種類や食事の作法に関わる単語
自然・地形山や川、温泉など地理に関わる単語
歴史時代や身分、城や町に関わる単語
読解の練習でチェックしたいこと
  • 1題にかけた時間を記録しているか
  • 分からない単語を分野ごとにまとめているか
  • 解いた英文を音読しているか

和訳と英訳の勉強法

先に結論

英文和訳は「意味をとって自然な日本語にする」、和文英訳は「日本独自の物事を言い換えて伝える」ことが大事です。
どちらも、直訳にこだわらない練習が効きます。

訳す問題は、自分で合っているかの判断が難しいですよね。
だからこそ、よくあるつまずき方を先に知っておくと、練習の質が上がります。

題よくあるつまずき直し方
英文和訳英語の語順のまま訳して不自然になる意味をとってから日本語の順に組み直す
英文和訳1つの単語に辞書の訳語を当てはめる文の流れに合う言葉を選び直す
和文英訳日本独自の言葉の英語が分からない何をする物か、どんな物かで説明する
和文英訳長い日本語を1文で訳そうとする2〜3文に分けて訳す

和文英訳は「言い換え」の練習から

例えば「お盆」をそのまま英語にしようとすると詰まってしまいます。
「夏に先祖を迎える日本の行事」のように、何をする物かで説明すれば伝わります。

日本語を一度やさしい日本語に言い換えてから英語にする、という順番です。
この2段階を意識するだけで、訳しやすさはかなり変わるんです。

日本独自の物事を言い換える練習は、次のような表を作って進めると続けやすくなります。

日本語やさしく言い換えた日本語
お盆夏に先祖を迎える日本の行事
縁日寺社のお祭りの日に屋台が並ぶ催し
おせち料理正月に食べる日持ちのする料理
鳥居神社の入口に立つ門
宿場町昔の旅人が泊まった町

右の列を英語にできれば、和文英訳でも口述でも使えます。
筆記の勉強で出会った言葉を、少しずつこの表に足していきましょう。

言い換えてから訳す
  • 何をする物かで伝えられる
  • 短い文で言い切れる
  • 知っている単語で表現できる
そのまま訳そうとする
  • 当てはまる単語を探して止まる
  • 長い1文になりやすい
  • 相手に意味が伝わりにくい

英文和訳は「意味をとる」練習から

英文和訳では、英文の意味を正しくつかめているかが問われます。
1文ずつ訳すより、段落の要点を日本語で一言にまとめてから訳すと、筋の通った和訳になります。

よくある失敗

訳の練習をしても、解答例と見比べるだけで終わってしまうことがあります。
自分の訳と違った部分は、なぜ違うのかを一言メモしておくと、次に同じ間違いをしにくくなります。

英語での説明を鍛える5段階の練習表

先に結論

英語での説明は「題材を選ぶ」「日本語で3文」「英語で3文」「声に出す」「相手に聞いてもらう」の5段階で鍛えます。
筆記の説明問題にも、口述試験にもそのままつながる練習です。

『英語で説明しようとすると、何を言えばいいか分からなくなる』という方は多いはずです。
実は、英語力より先に「何を言うか」が決まっていないことが原因のことも多いんです。

そこで、練習を5つの段階に分けた表を作りました。

段階やること例(題材が花見の場合)
1 題材を選ぶ外国人旅行者が関心を持ちそうな事柄を選ぶ花見
2 日本語で3文何か・なぜ有名か・どう楽しむかを書く春に桜の下で食事を楽しむ行事です。桜が咲く期間が短いので多くの人が出かけます。混む場所では朝早く行くのがおすすめです。
3 英語で3文3文をそれぞれ英語にする日本語の3文を短い英文にする
4 声に出す1分ほどで話し、録音して聞き直すつっかえた所を言い直す
5 相手に聞いてもらう説明を聞いてもらい、質問に答える「なぜ桜が特別なのか」に答える
日本の文化や観光地を英語で説明する練習を5段階で表した図解

段階1と2は日本語で考える

題材は、筆記の日本地理や日本歴史で覚えた観光地や出来事から選ぶと無駄がありません。
日本語の3文は、中学生にも伝わるくらいやさしい言葉で書くのがコツです。

例えば城なら、「昔の大名が住んだ建物です」「高い石垣と天守が見どころです」「天守に上ると町を見渡せます」のような3文になります。
難しい歴史用語は、この段階でやさしい言葉に置き換えておきましょう。

段階3は短い英文で書く

英語にする時は、1文を短くして、関係代名詞などで長くつなげすぎないようにします。
短い文の方が、話す時にも言い間違えにくくなります。

段階4は録音して聞き直す

書いた英文を見ずに、1分ほどで話してみてください。
録音を聞き直すと、発音や間の取り方で気になる所が見つかります。

段階5は人に聞いてもらう

最後は、誰かに説明を聞いてもらって、質問をしてもらいます。
例えば、こんなやりとりです。

「Why are cherry blossoms so special for Japanese people?」
「They bloom only for a short time, so people enjoy them as a sign of spring.」

用意していない質問に答える経験は、口述試験の質疑の準備になります。

答えに詰まったら、その質問をノートに書いて、次の練習までに答えを3文で用意しておきましょう。
この繰り返しで、聞かれやすい質問への答えが少しずつたまっていきます。

1週間で題材を回す例

5段階を1日で全部やろうとすると大変ですよね。
曜日ごとに段階を分けると、無理なく続けられます。

曜日の目安やること
月・火新しい題材を2つ選び、日本語で3文ずつ書く
水・木書いた3文を英語にする
金英語で声に出して録音し、聞き直す
週末相手に聞いてもらい、質問に答える

1週間で2つずつでも、続ければ題材はどんどん増えていきます。
筆記の勉強が忙しい週は、日本語の3文を書くところまででも十分です。
大事なのは、毎週どこかで「人に聞いてもらう」日を作ることなんです。

口述試験の練習の詳しい進め方は二次試験対策の練習方法で紹介しています。

英語の勉強法でよくある相談

先に結論

英語の勉強の相談は「資格を持った後の伸ばし方」「子育てや仕事と両立できるか」「専門学校に行くべきか」「過去問や参考書の探し方」に集まっています。

知恵袋で多く読まれている相談を要約して、編集部の考え方をお伝えします。

子育て中でも通訳案内士の英語の勉強はできる?

子どもが小さいうちに勉強して、英語の通訳案内士を目指したいという相談です。

勉強時間が細切れになる方は、5段階の練習表の1と2を、すき間時間に進めるのがおすすめです。
日本語の3文は、メモアプリに書きためておけます。

声に出す練習や録音は、まとまった時間が取れる日にまとめて行いましょう。
勉強時間が限られる方の計画の立て方は試験日から逆算する学習スケジュールも参考にしてみてください。

英語の専門学校に通った方がいい?

通訳や翻訳、通訳案内士に関心を持ち、英語の専門学校に行くべきか迷っている相談です。

全国通訳案内士試験は、年齢や学歴に関係なく誰でも受験できます。
学校に通うかどうかは、英語の土台をどこで作るか、どれくらい時間とお金をかけられるかで決めるのがいいでしょう。

まずはJNTOの過去問で英語の筆記を1回分解いて、今の力との距離を確かめてみてください。
その結果を見てから、学校・講座・独学のどれで土台を作るかを考えても遅くはありません。

過去問や参考書はどこで探せばいい?

通訳案内士試験の過去問と参考書を紹介しているページを知りたいという相談です。

過去問は、JNTOが年度別・言語別・科目別にPDFで公開しています。
JNTOは参考書の販売はしていないので、教材の選び方はテキストの選び方を見てみてください。

TOEICで免除を目指すか、筆記を受けるか

英語の筆記を受けるのと、TOEICで免除を取るのと、どちらが楽かという相談も多く読まれています。

どちらが楽かは、今の英語力や得意な形式で変わるので、一概には言えません。
ただ、TOEICで免除になるのは公開テストのListening & Readingで900点以上などで、2026年度試験では2025年4月1日以降に実施された分が対象でした。

免除の申請は願書申請期間内に行い、期間の後に得点を取っても、その年度は申請できません。
TOEICを目指す場合は、受ける年度の申請期間に間に合うかを先に確かめておきましょう。

資格を取った後も英語を伸ばしたい

英検1級や通訳案内士の資格を持ちながら、さらに英語を伸ばしたいという相談も読まれています。

通訳案内士の試験は合格がゴールではありません。
合格後に通訳ガイドとして働く場面でも、日本のことを英語で説明する力は使い続けます。
題材の幅を広げて、5段階の練習を続けていくのがおすすめです。

独学で進めるか、講座や英会話レッスンを使うか

5段階の練習のうち、1から4までは一人でもできます。
独学で進めて、最後の段階だけ人の力を借りる選び方も十分にありです。

講座や英会話レッスンが役立つのは、次のような場面です。

  • 口述試験で話す相手がいない
  • 和文英訳を誰かに添削してほしい
  • 勉強時間が限られていて、決まった時間に練習したい
  • 何から始めればいいか決められない

たとえばDMM英会話は、24時間いつでもレッスンできると案内しているオンライン英会話で、1回のレッスンは25分です。
1万以上の無料教材が追加料金なしで使え、日本人講師に学習相談を日本語ですることもできます。

通訳案内士試験専用のコースがあるわけではないので、5段階の練習表の題材は自分で用意して、講師に聞いてもらう形になります。
無料体験の内容は時期で変わるので、DMM英会話の公式サイトで確かめてください。

レッスンの組み立て方はオンライン英会話の使い方、添削を受けられる講座の比べ方は講座・予備校の選び方で紹介しています。

通訳案内士ドットコム

独学に不安があるなら、講座やオンライン英会話を比べてみませんか

和文外国語訳の添削や口述試験の練習相手など、独学では用意しにくい部分だけでも講座やオンライン英会話を使うと準備が進めやすくなります。学び方の比べ方と、資料請求で講座を選ぶ時のチェックポイントをまとめました。

講座の選び方通訳案内士の講座の選び方を見る

当サイト内の解説ページに移動します。講座の内容・料金・受講期間は各講座の公式案内でご確認ください。

日本の観光地の写真を見ながら英語で説明する練習をしている机のイメージ写真

よくある質問

通訳案内士の英語の勉強法は、TOEICの勉強と何が違いますか?

通訳案内士の英語は、日本の文化や観光地について英語で説明する力や、和文英訳の力が問われる点が大きく違います。読解の練習に加えて、日本のことを英語で言う練習を入れてみてください。

英語の勉強は、何から始めればいいですか?

まずJNTOの過去問で英語の筆記を1回分解いて、4題のどこで点を落としているかを確かめるのがおすすめです。苦手な題から時間を多めに割り振ると効率よく進められます。

英語の筆記が免除なら、英語の勉強はしなくていいですか?

筆記が免除でも、口述試験は英語で受けます。日本のことを英語で説明する練習は続けておきましょう。

和文英訳の自己採点はどうすればいいですか?

JNTOが公開している解答例と見比べ、違う部分をメモするところから始めてみてください。それでも判断に迷う訳は、講座の添削や英語を話せる人に見てもらうと気づきが増えます。

英語での説明の題材は、いくつくらい用意すればいいですか?

決まった数はありません。数よりも、観光地・行事・食文化・習慣・歴史など分野を散らすことを大切にしてください。

まとめ

この記事の要点
  • 英語の筆記は読解・英文和訳・和文英訳・英語での説明の4題
  • 読解は時間を計り、観光と文化の単語を分野でまとめる
  • 訳す問題は直訳にこだわらず、言い換えて伝える
  • 英語での説明は題材選び・日本語3文・英語3文・声に出す・相手に聞いてもらうの5段階で鍛える
  • 最後の段階は英会話レッスンや講座で相手を見つける方法もある
通訳案内士ドットコム

通訳案内士ドットコム 編集部

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